スキャナーダークリー
俺は俺を監視するのか?それとも別人なのか?の巻。
P.K.ディックの麻薬中毒小説の映画版。創元版は「暗闇のスキャナー」で映画合わせで出た早川版は「スキャナー・ダークリー」。自分は早川版の方がジャンキーぽい感じで好きですな。
しかし、小説読んだときは、キャラが本当に同一人物なのかわかりづらいところがあったけど、映像になるとその点がすっきりされていて、分かりやすかったり。
話としては、序盤はジャンキー達の生活を面白く描いて、後半は麻薬のために、ボブがおかしくなっていく様を描きつつ、色々なネタ晴らしをしてくかんじ。
ディック原作にしては珍しく、原作をまんま映像化してるなぁ。意外と、設定だけ借りてあとは改編っていうのが多いので新鮮だったり。
今回、映像も面白いことになってるし。役者を使って撮影した映像を、トゥーンシェイドつかって、アニメっぽいベタ塗りっぽい映像にしてあったり。
多分「スクランブルスーツ」とか、ジャンキー視点での映像を無理なく再現するためなんだろうけど、その違和感が面白かったなぁ。
最初は?だったけど、見ていくウチに気にならなくなっていくし。
役者も、原作のイメージにちかくて良かったなぁ。ボブのキアヌリーブスは、ちと格好良すぎる感もあるけど、ウディハレルソンの胡散臭さとロバートダウニーJrのうるささはそのままでしたな。
この原作を映画化するっていう情報を知ったときはどうなるかと思っていたけど、かなりの満足ですよ。
救いのあるエンドになってるし。
ただ、万人に勧めづらい作品だからなぁ。「トレインスポッティング」くらい、おしゃれコントになっていればねえ(笑)
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