総理大臣のえる 歴史を変える大勝利！

あなたを説得できたのだから大丈夫よ！の巻。

数年ぶりに登場のまさかの完結巻。そりゃあ、絵柄も変わるさ（笑）
まあ、どこで終わっても大丈夫な作りだったんで、前巻でシリーズが終わったのかと思っておりましたよ。
でも、綺麗に着地した話になっていて一安心。
9.11以降、この物語の世界もきな臭いことになっていって、脳天気に総理大臣やっている場合じゃなくなっていたので心配してたんだけどね。

といいつつ、この巻もかなり重い話だったりしますな。
現実と同じく、大統領を上手いこと操って、アメリカの利権を利用とする勢力とか、いわゆる陰謀論が現実にある世界なのですな。
まあ、子供が大統領になってるんだからチョロいと思うオトナは多そうだしね。
大統領に知らせず、いろんな兵器を作るというのは、２４とかがはいっているっぽい。
経済危機も、テロ紛争も取りあえず何とかしてきたのえるの最後の仕事は、戦争の根絶ですよ。
大きく出た様な気がするけど、こういう手があるかと納得。
この世界ならば、こんなハッピーエンドも良いですよ。
というか、こんな世の中になって欲しいものですよ。

と、世界についてのオチは付いてるけど、ラブコメ部分はなし崩しになってしまった感じがするから、その部分を補完する外伝なんかが読んでみたいものですよ。まあ、ほのかちゃんがかわいそうな目に遭うだけのような気がしないでもないのだけど…

歴史を変える大勝利―総理大臣のえる! (角川スニーカー文庫)