地獄少女 恨の紋章

地獄流しのその後の人生は…の巻。

アニメ「地獄少女」のノベライズ、HJ文庫版。
ノベライズといいつつ、TVの話ではなく、完全オリジナル。
しかも、地獄流しをした人のその後の苦悩を描いていて、かなりヘビー。
プロローグが流されてる人からの視点だったりと、アニメではやっていない視点だったりと、かなり新鮮だったり。
アニメ版も二籠になって、かなり変化球が多くなってるけど、まだまだ色々できるのね。

地獄流しされた人間の周りの状況とか、がかなり詳しくかかれたり(そりゃ噂になるわな、いきなり消えるんだから)、そこまでする位のことをされたのかとか(ここら辺は、柴田親子編の補強版っぽい)TV版のサイドストーリーとして、かなり面白かったり。

自称、地獄少女がでてきたり、地獄流しをした人がたくさん出てきたり、柴田っぽいフリーライターが出てきたりとスペシャル版っぽい作りなのも良かった。ってことは、無印時代の後半が舞台なのかな? 地獄流しの三人のモチーフって三藁だよね。そう言うお遊びも良き感じ。終わりが切なく、恨みというのは人を救わないってのもこの作品全体のテーマだよね。

この作品は、こういうアプローチもできるんだなと、懐の深さ具合を再確認したり。

かなり楽しめた一冊でした。TVドラマ版とかはこういうアプローチの話だと思ってたんだけどね。アニメの再構成だったんで物足りなかった分を補強してもらいましたよ。

地獄少女 恨みの紋章 (HJ文庫)

地獄少女 恨みの紋章 (HJ文庫)