M.G.H.―楽園の鏡像

無重力状態な宇宙ステーションで発見された死体は、高所から墜落したような状態だった。なぜ、そんなことになったのか?犯人の意図は何なのか?

な、宇宙ステーションを舞台にした、SF世界でのミステリーもの。これがかなり面白い。作者の三島岳斗氏の作品は「海底密室」位しか読んだことないけど、これもSFなミステリーで良かった。
事件が起こるまでに、押し掛け婚約者の舞衣と凌の掛け合いなどで、ミラーモードやら宇宙ステーションの説明などをさらっとやって、前提条件を提示してるのが、かなり気持ちいい。おまけに宇宙ステーションという舞台は、孤島ものの舞台としては絶好なロケーションなのでは。

この作品は、事件の推移も気になるけど、舞衣と凌の関係がどうなるのかも気になって、良いアクセントになってたり。

しかし、そういうトリックですか。墜落死体は推理できたけど、その後の真空状態な死体はわからんかった!悲鳴はそういう意味だったのか! まさに宇宙が舞台ならではのトリックだ!

この人、ライトノベルジャンルでもいろいろ書いてるみたいだけど、どうなんだろう?
こういうミステリなもの、多いのかなあ?そうなら、読んでみようかな。


M.G.H.―楽園の鏡像 (徳間デュアル文庫)

M.G.H.―楽園の鏡像 (徳間デュアル文庫)