ウロボロスの波動

2100年に発見されたブラックホールを利用するために設立されたAADDを巡る事件を年代ごとに追っていく短編集。

作者の、ガンダムゲーム系のノベライズが好きなので買ってみた一冊。

いやあ、おもしろい! かなり理数的な要素を含んだSFなんだけど、それを物語に上手く組み込んであるから、あんまり気にならない。でも、最後まで読んでいくと、何となくだけど、人類がどういう物で、なにをしているのかが、分かるようになってる。

前の話に出てた人達が、歳をとって登場したりするのも、何となく楽しい。

自分は、最初の話から、もう鷲づかみ!AIとはどんな仕組みで人間を認識しているのか?をテーマに、かなりスリリングに物語が展開して、一気に読んでしまった。他も、意外な方法で暗殺を実行しようとする、殺し屋の話やら、エウロパで発見された龍の意外な正体とか、もうてんこ盛り。

でも、人類の宇宙への挑戦は、これからだ!みたいなところで終わってるのが残念。
どうしよう、文庫化待てないから、次回作買っちゃおうかなぁ…

ウロボロスの波動 (ハヤカワ文庫 JA)

ウロボロスの波動 (ハヤカワ文庫 JA)